顔認証・特徴点予測アプリケーション

当社が開発したシステムは、背丈、性別、服装といった特定の条件に基づき、人物を検出する技術です。このシステムは監視カメラやドローンに搭載されるカメラと連携し、大規模な会場や公共の場での監視、巡回、捜査活動をサポートします。また、ユーザーが提供する複数の写真から追跡対象の人物を特定し追加することも可能です。

開発背景

2025年大阪・関西万博の開催に向けて、会場である夢洲では、来場者の安全を確保しながら効率的な運営を実現するための先端技術の導入が求められています。このニーズに応えるため、2021年5月に公募された実証実験のプロジェクトにおいて、当社システムを導入したした「スマートポール」が採択されました。このスマートポールは、一般的な監視システムでは対応困難な、大規模な野外イベントでの人流管理や緊急事態時の迅速な対応を可能にするための技術を統合しています。このシステムは、IntelのOpenVINO™ツールキットを活用して設計されており、より高精度で効率的な人物認識を実現しています。開発の主な目的は、万博会場という大人数が集まる特殊な環境下でのセキュリティ強化と、イベント運営のスムーズ化を図ることでした。

システムの特徴

高度な人物認識技術:
背丈、性別、服装など、複数の物理的特徴に基づいて個人を認識する技術を採用しています。これにより、特定の人物を迅速に識別し、大人数の中から追跡することが可能です。

柔軟な統合システム:
監視カメラだけでなく、ドローンに搭載されたカメラとも連携可能です。これにより、地上だけでなく空からの監視も実現し、広範囲での詳細な視覚情報の収集を可能にします。

追加データの統合機能:
提供された写真や映像データから追跡対象の人物をシステムに追加できる機能を備えています。これにより、追加情報をもとにした継続的な監視や、特定事案に応じた柔軟な対応が可能です。

実証実験による検証:
2021年の実証実験では、特に大規模イベントでの利用に焦点を当て、システムの有用性と実用性が試験されました。この人流監視システムは、将来的に大規模イベントだけでなく、都市部での広域安全管理や特定施設での高度なセキュリティシステムとしても応用が期待されています。